ホテルの視覚障がい者に対するサービスの仕方 お食事編

 

Miyakawa&盲導犬シルクである。
ホテルの食事と言えば、バイキングスタイルか一般的であるが、視覚障がい者が1人で、数種類の料理を取り分けられる訳もなく、お手伝いを願わなければならない。
では、どのようなサービスを受けると、視覚障がい者が、ここのホテルは、料理も美味しくサービスも最高と、太鼓判を押すか述べてみよう。

部屋からレストランまでは、通常、階数が違うので、係の方が、レストランまでアテンドしてくれるのが、ベストであるが、レストラン階のエレベーターから、レストランの入り口まで、アテンドしていただきたい。
次に、テーブルまでは、ウェイターさんか、ウェイトレスさんのアテンドで、テーブに着くのだが、よくこちらの事を思って、入り口近くとか、別室に通されるが、あまり気持ちのいいものではない。盲導犬を同行していない時は、景色のいい窓際に通されると、見えなくても気持ちがよくなり、その情景を伝えてくれたら、それだけで幸せな気分になり、食事も美味しく頂けるものである。
席に着く時は、背もたれを言葉で提示していただくだけで十分である。
何故なら、椅子をひかれたりすると、見えないものにとっては、意外と不安なものである。
そうして、いよいよ料理を取りに行くのだが、可能であれば、マンツーマンで付いていただき、料理の説明を受けて、取り分けていただければ最高であるが、混雑する時間を避けるのは鉄則である。
また、好き嫌いのない方は、おまかせで料理を取り分けてもらうのがいいであろう。その際、自慢の料理を食べてもらおうと、物凄い量になることがあるので、気をつけてほしいところだ。
ところで、クロックポジションという言葉を知っているであろうか
クロックポジションというのは、トレイを時計の文字盤に見立て、食器の位置が、何時の位置に、置いてあるか伝えてもらうもので、例えば7時にご飯、5時に味噌汁、12時に煮物という言い方と、ワンプレートのお皿に、おかずが数種類のっている時は、3時に卵焼き、9時に唐揚げなどと、いう言い方がある。
この事を踏まえて、配膳をする方は、テーブルにトレイを置いたら、まず、食器の配置を、食事をする人の手に触れさせて、7時の位置にご飯、5時の位置に味噌汁、具は豆腐とわかめ、12時の位置にサケの塩焼きなどと告げてもらい、中央の大皿には、1時にエビチリ、3時に酢豚、6時に餃子などと、できるだけ、細かい情報を与えてほしいものである。
それは、食事というものは、半分は目で食べると言われているように、見た目でいただくもので、毎日が闇鍋状態の視覚障がい者は情報一つで一層美味しくいただくためにも、この情報はぜひ提供してもらいたいものだ。
ちなみに私は、以前、マグロの中トロと、ローストビーフを、間違えた馬鹿舌。これは、重要なポイントである。
もう一つ重要なポイントとして、追加の料理や、飲み物のグラスを持ってきた時は、食器の配置を、変えないで頂きたい。特にグラスは、誤って手が触れて、ひっくり返す恐れがあるので、注意していただきたい。
最後に、多くの視覚障がい者は、食事の時、手を汚してしまう事が多いので、おしぼりを1枚ではなく、2枚、もしくは3枚、最初から用意されていると、このホテルは、よく考えていてくれて、サービスもいいと評価もあがるであろう。

以上、極経験から基づく、極めて主観的意見でした。

Filed under: 活動報告 — gurentai 11:33 AM  Comments (0)
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